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Sunday, May 01, 2005

オースミレパードの最高齢出走は間違い

 高知競馬がこんなことを言い出している。

【サラブレッド系最高年齢レース出走日本記録達成!!(か?)】
 高知競馬所属馬オースミレパード(牡14歳 栗毛:細川忠義厩舎)が5月3日(祝火)の高知競馬第8Rに出走予定となっております。この日に出走しますと、14歳7日(誕生日換算)での出走となり、最高年齢での出走日本一となります。「無事これ名馬なり」
 これからの高齢化社会の希望となりますよう、応援のほど、よろしくお願いします。
 (高知競馬公式サイト「Ryoma Derby」ニュースボードより)
 ちなみに、オースミレパードが出走するのは8Rじゃなくて9Rの第3回ポンプ小松特別(A級、1800m)。テイサウンドを上回るからサラ系の最高齢出走日本記録を更新する――そういうことらしい。
 しかし、これは間違いだ。テイサウンドよりも、そして今回のオースミレパードよりも高い年齢で走ったサラブレッドがいる。

 1937年、第6回日本ダービーの優勝馬ヒサトモ(1934年4月23日生、父:トウルヌソル、母:星友、生産:千葉・下総御料牧場)。牝馬のダービー馬はヒサトモと第12回のクリフジだけだ。ヒサトモは翌年11月の帝室御賞典(秋の天皇賞)も優勝。12月の牝馬特別(京都)も勝って引退している。約2年間の輝かしい競走生活だった。
 ヒサトモは1940~1949年までの繁殖生活で4頭を産んだ。しかし、繁殖馬としては期待はずれだった。
 1949年秋、ヒサトモは地方競馬で復帰させられてしまう。初戦は戸塚競馬場(川崎競馬場の「戸塚記念」にその名を残す)で5着、2戦目は柏競馬場(船橋競馬場の「かしわ記念」にその名を残す)で1着。しかし、ヒサトモは11月に浦和競馬場で調教後に死亡。
 ヒサトモ、このとき15歳。誕生日換算で15歳と6ヶ月ぐらい。これは、テイサウンドや今回のオースミレパードを上回るものだ(悲劇ではあったが…)。もう一度言うが、高知競馬の言ってることは間違いということになる。

 自分が知る限りではヒサトモが最高齢だが、自分はこれが日本一とは思っていない。ヒサトモより高い年齢で走った競走馬がいた可能性は0%じゃないからだ。
 地方競馬の古い成績、データ、資料を捜すのは難しい。写真や映像など残っていないことが多い。『ジーワンジョッキー』での地方馬データ作成なんか、かなり苦労した…。地方競馬の場合、無くなった競馬場も多いからややこしい。
 高知競馬が「日本記録達成!!(か?)」なんてトホホな見出しを付けているのは、最高齢の記録をきちんと確認できない(確認していない)からだ。テイサウンドが最高齢…というのに騙されてる、とも言えるが。

 オースミレパードが14歳になっても走り続けているのは立派なことだ。現役最高齢として祝ってあげればいいのではないだろうか(ちなみに、休養中のナムラコクオーも14歳)。
 ただ、間違いや嘘を真実のようにしてしまうのは良くない。何も知らない人やメディアが鵜呑みにし、大きなものになってしまう。
 地方競馬の記録や「日本で初めて」といったものには怪しいものもあるから気をつけるように。

【5月2日追記】
 高知競馬が訂正した。「戦後生まれの競走馬としては最高齢の出走」としている。
 しかし、これはグレーがホワイトに近づいたにすぎない。いったいどれほど調べたのだろうか。すでに書いたように、調べるのは難しいことだし、時間もかなりかかるはず。
 たぶん、間違ったリリースをばらまいたことで取材が入ってるから、記録の信憑性よりもニュースバリューを取ったのだろう。
 自分がこの機会に調べてみたいけど…時間と労力がかかるし、う~ん…宮崎では辛いっす(;゚Д゚)

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