Monday, December 05, 2005

白麹萬年(お湯割り) with ピスタチオ

 宮崎もずいぶん寒くなってきました。家の中でも靴下を履かないと、足が冷えてたまりません。自分は暖房器具は使わないのでジャケットを着て、パソコンで作業するときは毛布を使ってます。
 身体を温める楽しみといえば、熱い食べ物と飲み物。食べ物なら焼き芋、豚まん、シチュー、鍋物など。マクドのグラタンコロッケバーガーは毎年の楽しみですね。飲み物ならホットコーヒーとか。寒空の下で熱い缶コーヒーを身体に流すときって、ほんと身体が温まります。
 そして、忘れてならないのがお酒――熱燗とお湯割りです。

 金曜の夜、宮崎市中心街のBAR「祠」に取材のお礼で行ったとき、焼酎のお湯割りをいただきました。焼酎は芋焼酎「白麹萬年」(渡辺酒造場)。香りの強い、お湯割り向きの焼酎です(「黒麹萬年」はロック向き)。芋の風味とお湯割りの熱さを楽しみつつ、身体を温かくしていました。
 おつまみは「ピスタチオ」。これ、美味いっすね~。食べる手が止まりません(苦笑) 思いっきりはまってしまいました。こういうナッツ系が酒のつまみで一番好きです。気軽に話しながら食べれるし。

05Nov08_10 じつは、自分はお湯割りはあまり飲みません。焼酎はいつも「ロック」。冬でも「ロック」。注文するとき、口が勝手に「ロック」と言ってしまいます。
 なんでロックかというと、ロックが焼酎の一番美味しい飲み方だと思ってるからです。水で薄めるのは抵抗があるし、お湯割りだと味がぼやける感がある(お湯割りだからこその良さはあります)。ロックじゃないと味の区別がつかないという、情けない理由もありますけど(苦笑)
 お店の人に聞いたところ、ロックで飲む人がかなり多いようです。そういや、自分と一緒に飲む人もいつもロックでした。

 「KING OF SOUL MUSIC 祠」はリビング・バーです。パワナビに記事があるので、詳しくはリンク先を。写真は鹿児島の芋焼酎「萬膳」。いい焼酎ですよ、これは。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Tuesday, August 23, 2005

宮崎のBARオススメの焼酎

 焼酎の話が出ているので、宮崎のオススメ焼酎を紹介してみます。ただし、自分のオススメではありません。宮崎の焼酎BARのオススメです。
 じつは、昨年暮れにある仕事でお店を5軒取材しました。そのときに、お店のオススメBEST3を聞いていたのです。
 掲載されたモノはそう人が目にするものでもなかったし(依頼主様、ゴメンなさい)。店名は伏せておきます。ほとんど宮崎の焼酎です。

【お店A】
いも美(宮崎・寿海酒造)
 宮崎市内にはまだ入っていない。これから幻になるであろう芋焼酎。味がいい。
黒麹 宗一郎(宮崎・すき酒造)
 黒霧島と赤霧島を手がけた人が造った芋焼酎。まだ出たばかりで、これも期待は大きい。
赤江(宮崎・落合酒造場)
 紫優(ムラサキマサリ)を使った芋焼酎。どっりとした感じで重厚な味わい。初垂れ(ハナタレ)もある。

【お店B】
萬膳(鹿児島・万膳酒造)
 腰が強く上品。ロックでもお湯割りでも、どんな割り方でもいける。オールマイティーな焼酎。
ひとり歩き(宮崎・古澤醸造)
 ジョイホワイトを原料に使った芋焼酎。匂いが独特で、甘みもコクもしっかりしている。
村尾(鹿児島・村尾酒造)
 口の中に入れると香ばしさが広がる独特の味。蔵元の丁寧さが伝わる。

【お店C】
杜氏潤平(宮崎・小玉醸造)
 紅芋を使った芋焼酎。クセがなくスッキリしている。女性向け。
黒麹萬年(宮崎・渡辺酒造場)
 芋の口当たりを大切にしている。
日南娘(宮崎・宮田本店)
 まろやか。すっきりした飲み口で、芋の味がしっかりしている。

【お店D】
幸蔵 申(宮崎・幸蔵酒造)
 干支にちなんで辰年から造られている限定品。宮崎で扱っているのはこのお店だけ。43度の原酒を冷やで飲むのが美味い。
特撰かんろ(宮崎・京屋酒造)
 少し甘いけど香りがいい。飲み口がやさしく、後味もすっきり。
一壷春(宮崎・古澤醸造)
 「いっこしゅん」と読む。芋の香りがやわらかく、最後に広がる。女性杜氏の造る、女性的イメージの芋焼酎。

【お店E】
杜氏潤平(宮崎・小玉醸造)
 紅芋を使った芋焼酎。芋の甘みと麹の良さが出ている。ソフトな造りで一般向け。
白麹萬年(宮崎・渡辺酒造場)
 香りが強くて、お湯割りにもってこい。芋の風味や旨味を味わってほしい。夏だったら「黒麹萬年」。
藤の露(宮崎・藤本本店)
 しっかりした味のする麦焼酎。米麹だけに味は濃厚。直燗向け。

 以上です。3つを選ぶのは難しそうでしたね、どのお店も。
 自分はまだ、宮崎の焼酎はあまり口にしてません。金がないから(ToT) 「百年の孤独」は寝かせたままだし。「黒霧島」はときどき飲んでます。手軽に飲める焼酎としてはいいですよね。

【オマケ】
 じつは、昨年秋に「宮崎の焼酎を紹介するサイトをやらないか」と持ちかけられたことがあります。焼酎のカタログだけじゃなく、宮崎の土地、焼酎文化、焼酎に合う食べ物、蔵元などを紹介する内容の厚いものを考えました。
 ところが。企画内容は良かったようですけど、スポンサー云々でどうたら言われて実現しませんでした。いや、それなら先に言えよって頭に来ましたけどね(苦笑)
 スポンサー云々の理由はとりあえず秘密にしておきます。ただ、複数の人から聞いてることなので、宮崎の焼酎業界に少しでも関わっている人なら知ってることだろうと思います。
 企画書はあるので、自分とやれる方はどうぞ。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Wednesday, August 17, 2005

20日夜、NHKで日南の焼酎文化を紹介

 8月20日(土)の22:20から、NHK総合で新日本紀行ふたたびという番組が放映される。

 この日のタイトルは「弓と焼酎~宮崎県日南市」。これは日南の四半的だ。飫肥城で楽しめるもので、じつは焼酎との関わりが深い。まあ、詳しくは番組内の紹介を。
 日南周辺は宮崎で焼酎の蔵元が最も集まってる地域であり、芋焼酎が造られている地域。
 宮崎の焼酎がテレビで紹介されることは、そうないだろう。しかも、焼酎にまつわる文化も紹介……というのなら、なおさら少ない気がする。
 焼酎が好きな人、日南に興味のある人は是非。

 ところで、自分。半年前に日南に行ったときのレポートを書いていない。四半的したり、飫肥城に行ったりとか…。
 時間があれば今月中には書きたいけど、まあ、信用しないでください( ゚Д゚)y-┛~プカー

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Monday, July 04, 2005

「青酎」と「磯娘」、そして「八丈料理」

 このブログ、紹介文に「地方競馬やスポーツ、焼酎、そして宮崎のことなど好き勝手…」とあるのに、焼酎のことはあまり書いていない ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!! まあ、宮崎に戻ってから飲みに行く機会が激減したせいもあるけど…('A`)
 これじゃあいかんので、今回は焼酎のことを書く。自分が一番好きな焼酎――青酎と磯娘について( ゚Д゚)y─┛~~プカー

 焼酎を飲み始めた頃、焼酎の知識を得るために本をよく読んでいた。そのなかで、自分の興味をもっとも惹いたのが「伊豆諸島の芋焼酎」だった。
 焼酎といえば九州・沖縄である。芋焼酎なら鹿児島、宮崎南部(日南市など)だ。芋焼酎が遠く離れた島で昔から造られている…というのは、自分にとって意外なことだった。いや、じつは知らずに驚く人はけっこういた(苦笑)
 伊豆での焼酎の歴史は130年ほど。八丈島に流された薩摩の貿易商「丹宗右衛門」が焼酎造りを伝えたという。当時は食糧事情が悪く、穀物での酒造りが禁じられていたため、さつま芋で造られた焼酎は島民を喜ばせたそうだ。
 こういうエピソード、伊豆が自分のよく知らない土地であることが興味をよりかきたてたと思う。

 そこで紹介されていたのが「青酎」。八丈島からさらに南にある人口200人ほどの小さい島・青ヶ島で造られている芋焼酎だ。青ヶ島という島は、このとき初めて知った。どうも、農家の人たちが造ってるらしい。「これは飲みたい!!」と思った。
 ただ、その本には「入手困難」と書いてあった。「ああ、ダメだぁ…(´・ω・`)ショボーン」とすぐにあきらめた。自分にとっては、「百年の孤独」や「森伊蔵」よりも“幻”だった。
 しかし、青酎を飲み機会は意外に早く来た(・∀・) 自分はこの頃、飲みに行くのはいつも知人の▲氏と一緒だった。このオッサンが飲むの大好きで、競馬場の帰りは金がないときでも一緒に飲みに行っていた。その酒の席で、青酎など伊豆諸島の焼酎のことを話したら……なんと、飲める店を調べてくれたのだった。
 ▲氏が見つけたのは、都内にある八丈料理の店。八丈島の料理はもちろん食べたことないし、よく知らない。焼酎も青酎以外にいろいろあるとのこと。競馬場の帰りに2人で行くことになった。

 お店に入る。狭い店内は人でいっぱいだった。2人でさっそく、「青酎」を頼む。ちなみに、自分は焼酎はほとんどロック。好きだし、これじゃないと味の判別がつかんのよね(^-^;
 グラスが来た。憧れの酒を目の前にしたときの感激は、今でも忘れられない(ToT) 香りを嗅いでみる――強ぇぇぇぇぇ! 口に含んでみる――強ぇぇぇぇぇ! 後味は、芋の味がパッと口の中に放たれる。インパクトの強さにビックリした。
 伊豆諸島の芋焼酎は「麦麹」を使っていることが特徴だ。青酎は地元産のカンモ(芋)を使った、芋と麦のブレンド焼酎である。麦もインパクトの一因になってるのだろうか。これほど強烈な焼酎は初めてだった。氷が解けて水で薄くなっても、芋の存在を伝えてくる。「好きな人はとことん好きになるだろうな~」と思った。自分は、青酎のことを話すときは「野性」という言葉を使う。「野生的な芋焼酎」と言うからだ。
 ▲氏も青酎に大喜びだった。ただ、青酎には悲しい現実があって、本来は地産池消のものであるのに地元の人が飲めなくなっているそうだ。原料が少ないため多くは造れないのに、この焼酎ブームで島の外へ…。これを思うと、なんだか申し訳ない気もした…。

 他の焼酎も飲んでみることにした。じつは、伊豆諸島は芋焼酎だけでなく麦焼酎も多い。芋不足もあって、麦焼酎を造るようになったらしいけど…。
 「ジョナリー」「彩」など3種類を飲んでみたけど、じつはいまいちよく覚えてない。「青酎」のインパクトが強すぎて、感覚がおかしくなったからと思う。
 店員さんに、焼酎について教えてもらった。八丈島には焼酎が20種類ある、とか。このお店は「八重椿」「黒潮」「あがりやれ」「大漁」「黄八丈」など8種類を入れていた。これらもいずれ飲んでみたいと思う。

 さて、この日は「青酎」以外に思いがけない出会いがあった。
 それは「磯娘」という酒。八丈島の磯崎酒造(株)の芋焼酎で、麦麹(黒)で25度。なんとなく頼んでみたお酒だった。
 これが凄かった。変わった味。口当たりがフルーツみたいなのだ!! 口に含んだとき「ええ! 何これ?」となった。飲んだことない味でビックリした。▲氏もビックリ。
 青酎も強烈だけど、この磯娘も違ったインパクトがある。ほんと、フルーツみたいで…。どうやって造ってるんだろうと思った。口当たりがこんなだから、グイグイいける。冷やしてストレート、もしくはクラッシュアイスで飲むのがいいと思う。
 自分はどちらかといえば、「磯娘」が好き。だから、自分の一番好きな焼酎というのは「磯娘」のことだ。

 酒だけでなく、八丈料理も良かった。
 一番は「あしたばの天ぷら」だ!! 伊豆名産の葉っぱで作った天ぷら。何も付けずにサクサク食べれる。食感も味もサイコー! これにはまってしまって、昨年暮れに▲氏とまた行ったとき、2人で皿いっぱいに頼んで食べまくった(苦笑) ああ、恋しいよぉ、あしたばの天ぷら…(ToT)
 八丈料理といえば「くさや」。自分はちょっとダメだった(^-^; ▲氏の息が臭いなぁと思ったら、クサヤの臭いだった。旨味はあるので、いける人はいけるはず。
 「島寿司」も良かった! 目鯛とか、海草(岩のり?)みたいなのとか他で食べれないようなのが、これまた美味くて…。
 「米せんべい」は油っぽいけど美味かったし、とにかく八丈料理に大満足。このお店は友人に教えてるんだけど、彼もハマってときどき通ってるそうな。

 帰りに、青酎のボトルを見せてもらった。「ああ、これだぁ…」と感激した。
 ここでアドバイス。飲みに行ったら、できるだけボトルを見せてもらうといい。これも楽しいから。波照間島の泡盛「泡波」を飲みに行ったとき、3升ぐらいは入りそうなどでかい瓶を見せてもらったことがある。あれは滅多にない代物だった…。

 これを書いてたら、八丈料理と磯娘と青酎が恋しくなってしまった(ToT) でも、宮崎じゃぁなぁ…。じつは、青酎を置いてる焼酎バーは知ってるんだけどね。
 都内に今度行くときは、絶対にあの八丈料理の店に行く!
 それと――いつか、八丈島と青ヶ島に行ってみたい。とてもいい島だと聞いた。島の良さを堪能して、美味いのも食って、酒飲んで…。もちろん、焼酎を造っているところも見てみたい。

【参考】
青ヶ島村役場ホームページ
東京都青ヶ島村立青ヶ島小中学校
八丈島総合ポータルサイト
八丈島観光協会
東海汽船
八丈島空港ビル

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Wednesday, April 27, 2005

“プレミア焼酎”を高値で売る宮崎の大型小売店

 今日、マックスバリュ宮崎駅東店がオープンした。自分の家に近いのは浮之城店なんだけど、何か安いものがないか探しに行った。店内は平日の夕方にしては大賑わい。自分はバナナやクッキーなどを買った。

 お酒コーナーを通ったとき、自分はビックリした。「中々」「き六」「たちばな」「野うさぎの走り」などがあったからだ。現品を見るのは初めて。それだけ手に入りづらいということだ。いずれも高鍋の黒木本店の酒。「百年の孤独」もあった。鹿児島の芋焼酎「森伊蔵」「魔王」「伊佐美」もある。「これは…」と思って値段を見る。どれもが蔵元の決めた価格の倍以上。2,800円ほどの「百年の孤独」が5倍の14,800円、「森伊蔵」はなんと34,800円だ。「森伊蔵」は蔵元のネット通販(抽選)で3,000~4,000円で買えるので、10倍ということになる。

 焼酎ブームの弊害として叫ばれるのが、“プレミア焼酎”と呼ばれるものが高い値段で取引されること。自分が昨年10月に参加した宮崎焼酎のシンポジウムでも嘆かれていたし、メディアでも取りあげられている(宮崎日日新聞の焼酎特集など)。NHK特集の番組のなかで、鹿児島の万膳酒造の社長が、都内の酒販店で5倍の値段で売られていた「萬膳」を買ったシーンのなんと哀しかったことか…。

 じつは、マックスバリュは浮之城店でも同じことをしていた。「森伊蔵」を覆う和紙にホコリが少し付いていて、「これを買う人はいないんだろうなぁ。見世物になってるんだろうなぁ」と思ったものだ。いつの間にかこういう売り方はやめて、商品も置かなくなってたんだけど…。

 大手ショッピングセンターが美味しいものをできるだけ安く提供する一方で入手しづらい焼酎をバカみたいな高値で売ることは奇妙だし、焼酎文化の育む宮崎県内の小売店が宮崎県産の焼酎に対してこういうことをやらかしてるのを恥ずかしく思う。どうにかしてほしいけど、現状は売る側と買う側のモラルに頼るしかない。

P.S.
 そういや、半年前に宮崎に戻ってから、焼酎を飲む機会がすいぶん減ったなぁ。飲みに行かなくなったからなぁ…。自分の部屋では「百年の孤独」「黒霧島」「貴匠蔵」「かめつぼ仕込み」が眠っている…。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, December 05, 2004

11/21新酒まつり

 11月21日(日)に綾町・酒泉の杜で行われた『新酒まつり』のレポートです。

【新酒まつりとは?】
 宮崎の大手焼酎メーカー・雲海酒造が運営する“酒のテーマパーク”にして、綾町のメジャーな観光施設である酒泉の杜。焼酎だけでなく清酒、ビール、ワインの工場があって、見学や試飲などができる。木工品やガラス細工の工房もあり(今年の春に天皇皇后両陛下が見学に来られた)、温泉や宿泊施設やレストランなど何でもありで、いつも多くの人で賑わっている。
 その酒泉の杜で毎年秋に行われているのが『新酒まつり』。今年で12回目を迎える、雲海酒造産の芋焼酎『日向木挽』をふるまうイベントだ。
 焼酎の新酒?…と思った人に念のため説明。ワインだとボージョレー・ヌーヴォーが世間の話題にあるけど、アレと似たようなもの。ちなみに、焼酎は11月1日が焼酎ヌーヴォーの日。うむ、簡潔な説明だな(^-^;
 新酒まつりは、焼酎がふるまわれるだけでない。綾競馬のように露店が出たり、ステージでショーが行われたりいろいろ。
 こういう焼酎のお祭りに行ったことはないし、年に1回のものなので、スクーターを駆って行ってきた。宮崎から片道1時間はしんどかった…。

【新酒まつり】
 到着したのは昼頃。駐車場は満杯で(自分はスクーターだから問題なし)、場内はかなりの人だかり。会場は焼酎と清酒の工場・綾蔵のスペース。道路を挟んで向かい側(温泉や宿泊施設などがある)は『もくもく市』と『ガラスまつり』の会場に。
 会場に入り、プログラムの紙をもらった。ステージの催しは『水の郷綾太鼓』『郷土芸能・俵踊り』『丸太切り』『ひょっとこ』『MRTラジオ公開録音』『金沢明子歌謡ショー』『郷土芸能・城攻めの舞』『蔵桶コンサート』『雲海木挽太鼓』など。自分が来たときは歌謡ショーをやっていて大賑わい。会場外の公園では、城攻め踊りの人たちが準備をしていた。
 場内では露店が軒を連ねていて、鮎の塩焼き、焼きそばなどを売っていた。地鶏の炭火焼は匂いがたまらんね~(^-^; 自分は綿菓子を買った。
 バルーンの配布や宝探しなど子供向けのこともやっていて、家族連れがたくさんいた。綾競馬もそうだったけど、老若男女みんなで楽しんでいる。
 ふるまわれていた『木挽』の新酒を飲んでみた。う~ん……芋の味と香りは抑えめ、というかあまり感じなかった。最初は「そば焼酎?」と勘違いしたほど(-_-; 自分の好みじゃない。1杯だけにとどめた。販売所では新酒や原酒だけでなく、樫樽を使った木炭も売られていた。
 『黄金千貫重量当てクイズ』というのもやっていた。芋焼酎の原料であるコガネセンが盛られた籠を持ってみて、重量を当てるというもの。たぶん10~20kg。自分は14.0kgと書いたので、当たったら賞品が届く。
Nov21aya_01.jpg Nov21aya_03.jpg
Nov21aya_05.jpg Nov21aya_06.jpg
Nov21aya_11.jpg Nov21aya_13.jpg
Nov21aya_15.jpg Nov21aya_17.jpg
Nov21aya_19.jpg Nov21aya_21.jpg

【焼酎工場】
 一通りまわって暇を持て余していたら、ちょうど工場見学者を募っているところだった。焼酎の工場見学はしてみたかったし、いい機会なので参加することに。自分も入れて15人ほどだったかな? もちろん、ガイド付き。
 (1段目左)まずは、原料を蒸す作業から。この綾工場では麦焼酎、米焼酎、そば焼酎を造っているとのこと。原料は大麦はオーストラリア産、米は国内産の食用にならないヤツ、そばは内モンゴル産。1時間に処理する量は7トン。
 (1段目右)麹づくり。2日かけてカビを繁殖させる。ここでガイドさんが麦麹を食べさせてくれた(自分じゃないよ)。酸っぱい。クエン酸によるもので、焼酎はこのクエン酸を発生させる。清酒はクエン酸を発生させないから腐りやすい――つまり、温暖な地域では造れないということ。
 (2段目左)一次仕込み。麹を水に付ける。酵母の繁殖が目的。天井にある鏡で、ブクブクとしてるのがわかる。
 (2段目右)二次仕込み。原料を混ぜる。
 (3段目左)蒸留。一般は常圧だけど、減圧蒸留だと50度で沸騰して成分の蒸留を抑えられ、マイルドなものができる。
 (3段目右)蒸留したものが入るタンク。税務署に毎日データを申告するそうだ(アルコール度数について煩い。脱税は無理だって)。濾紙を重ねたものでフーゼル油などを取り除く。
 (4段目左)屋外の貯蔵タンク。綾工場には2000石のタンクが2基、1200石タンクが14基、1000石タンクが11基、600石タンクが10基。ちなみに、1石は180リットルで一升瓶にすると100本分。600石タンクは長期貯蔵用で、長くて5年は置いておくとのこと。
 (4段目右)焼酎粕の処理プラント。以前は日向灘沖に廃棄していたそうだが、今はもちろん違反行為。飼料や肥料などにリサイクルしている。
 焼酎の製造工程は本などを読んで知っていたけど、やはり実際に見て、ガイドに説明してもらうほうがずっとわかる(^-^; でも、ガイドさんの説明はちと古かったね。「芋で麹は作れない(乾燥した芋チップで可能)」とか、「どこどこの麦だけを使うのはできない(今は可能)」とか。
Nov21aya_22.jpg Nov21aya_23.jpg
Nov21aya_24.jpg Nov21aya_25.jpg
Nov21aya_26.jpg Nov21aya_27.jpg
Nov21aya_28.jpg Nov21aya_29.jpg

【酒泉の杜】
 酒泉の杜もまわってみた。ワイナリー、ガラス工房、焼酎売り場など。どこも人がいっぱいだったな~。
 ブラックオリンピアワインを使ったワインソフトクリーム(250円)を売っていたので食べてみた。ワインらしさはあまりなかったけど、美味かった。
 焼酎売り場ではいろいろ試飲してみた。リキュール類もある。お菓子は…人が多いせいか、試食ケースは空っぽだった(ToT)
Nov21aya_31.jpg Nov21aya_32.jpg Nov21aya_34.jpg
Nov21aya_39.jpg Nov21aya_36.jpg Nov21aya_38.jpg
Nov21aya_40.jpg Nov21aya_41.jpg Nov21aya_43.jpg
Nov21aya_49.jpg Nov21aya_51.jpg

【綾工芸まつり】
 綾・てるはドームで行われている『綾工芸まつり』(第23回、綾町コミュニティ協議会主催)にも足を運んでみた。
 ドーム内の広いスペースに織物、染色、毛糸、アートフラワー、ガラス、陶器、食器、基盤、銘木、家具、竹製品、自然食品、焼酎などが展示されている。新酒まつりほどではないけど、そこそこの人手だった(こちらは4日間開催)。
 静かな雰囲気。しかし、時刻にして16時頃。バターーーン!!という何かが倒れる大きな音が響いた( ̄□ ̄; まわりを見てみると、音のしたほうへ人たちが向かっている。自分も行ってみた。
 そこでは、ブースを覆うように、テントの骨組みのように組まれた木材が崩れていた。幅20m、奥行き4m、高さ3mといったところか? テーブルなどが壊れて物が散乱しているものの、大きな怪我人はいないらしく、取り乱している人もいなかった。女の子が1人頭を打ったようで泣いていた。
 もともとどういった形が組まれて、何のはずみでどのように崩れたかはわからない。ただ、木材1本はかなりの重さで、よく怪我人が出なかったなと思う。近くのオバサンに聞いたら「よかった。これで事故が起きていたら、綾町の名折れ」と言っていた。
 崩れたものを見るに、木材はネジと釘で繋げているだけ。固定用の金具は使われていなかった。屋内なので、柱を地面に固定することはできない。設計上、もしくは製造上の問題があったと思う。企画したブースの『グローバルヴィレッジ・綾』が悪いのか、認めた主催者が悪いのか、設営業者が悪いのか…。ほんと、運が良かった。
 しばらくすると後片づけが始まって、人々は散り散りになって再び展示場をまわっていた。
 このことは新聞では記事になっていない。
Nov21aya_56.jpg Nov21aya_58.jpg
Nov21aya_60.jpg Nov21aya_65.jpg

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, November 01, 2004

10/27宮崎焼酎のシンポジウム

 10/27(水)の夜、宮崎市の宮日会館11階ホールで「万歳!みやざき焼酎――豊かな“酔い”の未来学」というシンポジウムが開かれた。
 いま、焼酎というのは大きなブームになっており、“焼酎王国”宮崎を代表する名産品となっている(王国を名乗るのは、消費量が日本一だから)。しかし、ブームには必ず終わりがあるものだ。宮崎焼酎の未来のために、今の課題と今後どうするかを考えるのは大事なことと言える。
 宮崎県で大きなシェアを誇る宮崎日日新聞は、『みやざき焼酎進化論』という連載を通じて宮崎焼酎について、県民に伝えてきた。その流れで、このシンポジウムが開催されたと言ってよい。
 さて…。宮崎県に戻り焼酎にも関わろうと思ってる自分ではあるけど、正直言って宮崎焼酎のこと、そして宮崎の焼酎業界のことはまだよ~くわかっていない(そこらへんの人よりは詳しいと思う)。宮崎焼酎の良さというのもよくわかっていない(好きな焼酎は伊豆諸島の磯娘や青酎、鹿児島の森伊蔵だったりする)。というわけで、このシンポジウムに行ってみることにした。なんてったって、無料だし( ゚Д゚)y─┛~~プカー

宮崎日日新聞11/28朝刊より】

『「焼酎」の課題討論 みやにちフォーラム』
 地域の課題を読者とともに探る第三回「みやにちフォーラム21」(宮崎日日新聞社主催)は二十七日、宮崎市の宮日会館に約二百人が参加して開かれた。「万歳!みやざき焼酎―豊かな“酔い”の未来学」をテーマに、焼酎ブームの背景を探るとともに、業界の持つ課題などについて認識を深めた。
 最初に、高森千絵・宮崎日日新聞社報道部記者が「みやざき焼酎進化論」の取材を通して感じた宮崎焼酎の魅力などを基調報告。続いて焼酎専門誌「焼酎楽園」編集長の小林昭夫さんと県酒造組合会長の渡辺真一郎さんが、焼酎かすの処理コストや産地表示など、業界や消費者が抱える問題点を基調対論した。
 パネルディスカッションでは、焼酎ブームが生み出した弊害やこれからどう歩むべきかについて意見を交換。県酒造組合宮崎ブランド委員会委員長の黒木敏之さんは「消費者にブランドイメージを確立させるためには、地元の原料にこだわることが基本」と提案した。
 「宮崎のしょちくれ」著者で内科医の田代学さんは「東京などで飲まれることがうれしい半面、出荷規制の問題やブームが一過性につながる可能性もある」と、過熱ぶりを懸念した。
 都城市の「さいしょ酒店」代表税所隆史さんは、“幻の焼酎現象”を「ランク付けの影響などでオークション目当てに買い付けにくるブローカーが増えた。希少価値は飲み手と蔵元の間に悪循環を生む」と、小売店から見た視点で話した。
 また、全国から千三百四句の応募があった焼酎川柳の入賞者表彰式もあった。

【オープニング】
 会場は宮崎の中心地にある、宮日新聞のビルの11階ホール。定員は300人で、開始時間は午後6時半から。最終的には200人だったようだけど、よく入っていた。層は年配の方中心。若い人や女性もチラホラ。
 まずは、宮日のお偉いさんが挨拶。「新聞紙から焼酎ができる」「新聞社も焼酎メーカーになれる」という話など…。いや、そんなのどうだっていいっちゃが('A`) 食べる物じゃない物から作られた焼酎なんぞ誰が飲む? 「俺のハズレ馬券が焼酎になる!」「俺のエロ本が焼酎になる!」というぐらいのものなら興味が湧くけど。
 つづいて、新聞で募集していた焼酎川柳の表彰式。受賞者は1人を除いて、みんな年配の方ばかり。オーストラリアも含め、1304句の応募から選ばれたそうだ。
 ここで気になったことが。ステージに上がって撮影してるカメラマンの格好が薄汚いのだ。スタッフや記者など、みんなスーツを着てるのに。参加者もキチンとした服装の人が多いし、自分もスーツ着用で参加していた。だから、このカメラマンの薄汚さは際立っていた。宮日サイドの人間なんだし、ここはスーツで撮影するもんだろと思った。アンケートで注意してやったぜ(´д`)ヤレヤレ…

【基調報告】
 焼酎進化論の取材に携わっている女性記者がモニターを使いながら「取材を通じて感じた素人目の魅力」を語った。東京都港区の焼酎オーソリティーは3000種の品揃えだとか、井上酒造が芋の風味を抑えるために減圧蒸留を初めて開発して若者に受けたとか、サントリーと神楽酒造の共同開発とか。
 ここでまた気になったことが。2人いる司会の片方が宮日の男性記者なんだけど、彼のしゃべりがいかにもカンペ見ながらって感じの棒読みで…(もう片方はプロの中年女性)。で、宮日の人間が話す前に「○○先輩はかくかくしかじかで。○○先輩、がんばってください(棒)」とか言うんだけど、これが寒くて…。アンケートに「学芸会みたいな司会はカンベン」って書いてやったぜ(´д`)ヤレヤレ…
Oct27sake_01.jpg

【基調対論】
 講師は『焼酎楽園』編集長の小林昭夫氏、日南の老舗・京屋酒造の6代目で宮崎県酒造組合会長でもある渡辺真一郎氏の2人。
 渡辺氏が宮崎での生産量の話とかしてるけど、宮崎に限らない焼酎の話だった。内容は焼酎の現状、魅力、そして課題。

小林:
 焼酎は東京までは浸透していますね。関東より北の清酒文化圏ですが、大きな都市には入っています。しかし、それ以外の小さな町や村には入っていません。
 焼酎ブームがいつから始まったのかは、正直わからないんですよ。蔵元の年代層が若くなっていますが、彼らは研究熱心。これはブームのおかげと言えるでしょう。
渡辺:
 競争の質が変わってきていますね。WTOによって酒税率が上げられたことにより(焼酎とウィスキーに課せられる酒税がWTO協定違反だと訴えられ、焼酎の税率は上げられ、ウィスキーの税率は下げられた)、世界を意識するようになりました。
 宮崎で一番多いのはじつは麦焼酎なんですが(県外で売られるものは)、売上はあまり伸びていないですね。
小林:
 今の焼酎ブームを引っ張っているのは芋焼酎。次は黒糖焼酎かと思われたんですが、黒糖は奄美諸島だけのものなので量が少なく、ブームを引っ張りきれないんですよ。焼酎は全体的に伸びています(消費量か生産量かは失念…)。前年比で芋は138%、黒糖は140%、米は110%、麦は120%、そばは120%。芋が引っ張ってるんですね。
 焼酎ブームについては、年配の人のイメージが変わったというのがあります。昔は悪いイメージを持たれていました(安くてまずい、など)。焼酎の強みは食中酒であること。ウィスキーやラムは食前か食後にしか飲めない。食べながら飲めるのは焼酎だけなんです。焼酎が血栓症の予防に効くというのが、年配層の健康志向にマッチしたのもあるでしょう。
 あと、若い女性が芋焼酎に流れたのが大きい。お湯割りにしたときの、芋の香りに癒されるそうです。氷を入れたり、お湯を入れたり、調整できる酒というのも焼酎の魅力です。
 芋焼酎には3つの限定性があります。「産地(南九州)」「原料(生芋)」「製造量の限界性(地産地消)」。全国的ブームによって、この限定性がきつくなってきています。芋は、地元の人が育てた酒――というのが強いですね。
渡辺:
 焼酎の魅力は、創り手によって変わることで、幅が広い。一つの蔵でいろんなタイプの焼酎を造れる面白さがあります。創り手の充実感を満たしてくれる酒。新しいマーケットを開拓するのも楽しいですね。
小林:
 焼酎を好きになった理由は「美味かった」から。清酒蔵よりも焼酎蔵の人のほうが好きになったというのもあります。人と味ではまった。
渡辺:
 課題と言えばたくさんありますけど、蔵の特徴として小さいところが(宮崎全体の)65%、生産のシェアは2%しかない。大きいところは86%あります。中堅はものすごく少ない。宮崎は中小零細が育ちにくい。鹿児島とは違う。宮崎は焼酎粕が散布できなくなり、処理のコストが出てくるのもある。酒税の補助も3年半でなくなる。中小蔵の売上が7000万円としたら、600万円が発生するようになります(今は免除してもらっている)。小さいところは厳しいです。
 芋の限定性については、中国の冷凍芋を使えば、東京のど真ん中でも作ろうと思えば作れるようになります。これで、芋の限定性は崩れるわけです。
 5年後は厳しい…。
小林:
 飲み手側からひとつ。商品の情報をどこまで公開するか、ハッキリしてほしい。情報公開さえすれば、中国の芋でもいいんです(現状はラベルに芋と書いてあるだけ)。情報公開について、焼酎業界は甘い。
 泡盛の古酒(クース。3年以上寝かせたもの)の定義について、以前は泡盛の半分が3年以上なら、それで良かった。しかし、それを厳しくした。100%古酒でないとダメになったんです。100%じゃないとラベルに「古酒」と付けれなくなった。瓶詰めにする年月日を入れることで、商品責任を果たしてもいる。焼酎はここまでやれますか?
 飲み手が離れるキッカケにならないためにも、飲み手が納得できるものにしないといけません。

 宮崎で酒といえば焼酎。でも、イメージは良くなかった。清酒のほうが格上というのは、子供ながら持っていた。県外での焼酎のイメージはもちろん良くなかったようで、相手にされてなかったようだ。それが今は…である。
 焼酎ブームというのは3つある。第一次は「さつま白波が広まったとき」(詳しくは知らない)。第二次は「チューハイによる甲類焼酎ブーム」。そして、第三次が今の「本格焼酎ブーム」。
 焼酎ブームはさすがに清酒文化圏には浸透していないようだけど、それはしょうがないだろう。清酒にしても焼酎にしても、受け入れられる土地で受け入れられればよいと思う。そして、好きになる人が飲めばいい。焼酎が好きな人もいれば、ワインやビールが好きな人もいる。
 ブームの良さは、若い人を取り込んだこと、そして焼酎が若々しくなったこと。杜氏など若い人が増えて、若い人なりの発想でやっている。あと、焼酎といったら地味な一升瓶ばかりだったけど、今は容器もラベルもいろんなデザインの物が増えた。それを見てるだけでも楽しめるほど。この焼酎の若返りが、若い層に受け入れられた一因だと思っている。
 焼酎ブームの中心は、確かに芋焼酎。九州北部や沖縄以外の人なら、普通に芋焼酎から入ると思う。かくいう自分も何が一番好きかと聞かれれば「芋」だし、ここ1年で一番飲んだのも芋。都会のメニューで一番多いのも芋。あるAV女優と話したとき、彼女も芋焼酎にはまってて、芋の本まで読んでると言ってたなぁ。
 芋に限らず、本格焼酎は地域性や文化性というのが大事だし、それが大きな魅力だと思う。全国的酒造メーカーが作っても、支持を得ることはないだろう。地産地消のものだし、ある焼酎をとことん好きになれば蔵元のある土地に行きたくなる。幻の泡盛『泡波』なんかは都会で飲むよりも、波照間島で南十字星を見ながら飲みたい。
 「世界を意識するようになった」とあるけど、これは日本国内のマーケットでウィスキーなどを意識するようになったということか。ウィスキーなんかが入りやすい状況になったから。
 渡辺氏がメーカーの立場から語ってるけど、現状では数年後は厳しく、特に小さい所が打撃を受けるとのこと。中小の蔵元が育ってやっていける下地を作らないといけない。
 中国の冷凍芋ねぇ…。どうなんだろう、わかんない。泡盛の古酒の話だけど、泡盛は寝かせれば寝かせるほど良いので、「○○年古酒」というのは大事なことだし、値段も大きく変わる。
 小林氏の指摘する情報公開の話は、自分も大いに支持。たとえば、自分の持ってる『黒霧島』のパックには「原材料/さつまいも・米こうじ」「アルコール分25%」としか書かれていない。封詰めした年月日は見当たらない。焼酎の特性を考えれば「芋の産地」「麹の種類と色」「使用している水」「(封詰めするまでの)貯蔵期間」など書いて欲しいし、自分が知らない焼酎に出会うとネットでそこまで調べるハメになってしまう。商品責任のうえでも大切だし、飲み手のイメージを膨らませる意味でも必要なことだと思うけど、今の焼酎業界はなぜか表示については甘い。これがダメだと小林氏は言っている。
Oct27sake_02.jpg

【パネルディスカッション】
 パネリストは小林昭夫氏、『百年の孤独』で有名な黒木本店代表で県酒造組合ブランド委員会委員長である黒木敏之氏、医師でありながら宮崎で執筆活動を展開する田代学氏、さいしょ酒店代表で古澤醸造と共同で無名の芋ジョイホワイトを原料にした焼酎を開発した税所隆史氏の4人。
 内容は今の焼酎ブームと弊害、宮崎ブランドの確立の難しさなど。

黒木:
 大手のメーカー主導だったのを、小さいところにメディアが光を当てたわけですが、こうなるとは思っていませんでした。みんなビックリしています。
 ブームには終わりがあるもの。それがいつかはわかりません。ただ、終わっても定着する部分はあると思います。一過性ではない。焼酎の良さを(世間に)理解してもらえました。
田代:
 これは50年前に闇焼酎が売れて以来のブーム。
 焼酎と宮崎弁は同じ。使ってはいけない風潮があったんです。
 焼酎が清酒を上回った今、清酒を「日本酒」と呼ぶのはどうかと思います。
小林:
 焼酎は東京よりも大阪で浸透しています。東京はいま、急速に浸透しているところ。北日本の清酒文化圏は根っからのものなので、焼酎が浸透するのは難しい。
 ブームが終わっても、消えることはないでしょう。底上げはされています。
黒木:
 ブームが広がるにあたって、メーカーの技術力の高さというのもありました。あと、食文化が焼酎に味方したというのもありますね。焼酎は洋食とかにも合う。

 ハルウララもそうだけど、ブームを作るのは一般メディア。ただ、メディアの罪と言えるものも多い。何にしてもそうなのか?
 黒木氏の言うとおり、ブームが終わっても焼酎が消えることはないだろう。しっかり根付くと思う。焼酎と清酒の両方とも「日本酒」だろう。渋谷の地下街に行くと試飲コーナーにあるのはだいたい清酒だったけど、けっこう美味いもんだった。
 自分は大阪に住んでた時期も長かったけど、最近ほど呑みに行くことはなかったので、焼酎がどれほど関西で浸透してるかは知らない。

田代:
 (幻の焼酎と呼ばれて、高値で取引されるものがあることについては)問屋やブローカーが、ワインや清酒でもやったこと。グラス1/3杯で一升瓶の半分ぐらいの値段というのはおかしい。一部の人がやってることに踊らされてはいけません。
税所:
 悪循環なところがあります。オークション目的で買う人にダメと言うことはできないんですが、イヤになります。ブローカーが買い付けに来ることはあります。
黒木:
 メーカーとしてもありがたくない。困っています。自分の決めた値段より高いというのは、正直言って怖い。余計なことを考えさせられるし、目標としているスタイルと違ってきますから。
小林:
 ウチは(雑誌上で)希少性というのは出さない。ベスト10やランキングといったこともしません。ああいうのは邪道。人の好みは100人いれば、100人違うんです。100人皆が美味いと言う酒なんてない。好みが違ってくるから嗜好品。ランキングはすべきじゃない。酒や創り手に対して失礼ですよ。
 (幻と言われるものを)みんなが飲みたがるのは当たり前ですけどね。

 焼酎ブームの弊害の一つと言えるのが、“幻の焼酎”と言われるものが高値で取引されていること。有名なのは『森伊蔵』『村尾』『魔王』『百年の孤独』。たとえば、森伊蔵の一升瓶が小売店で3万円なんていう、定価の10倍以上で売られていることがある。パネリストが語っているとおり、酷いもんである。
 そしてこれは、焼酎ブームに一役買った一般メディアの罪でもある。
 ちなみに、自分は百年の孤独は持っている。これは、叔父さんからタダでもらった。森伊蔵は9月に飲んだ。「大したことねえだろ」と色眼鏡で見ていたけど、飲んでみたら「芋焼酎の旨味がつまった、初心者も上級者も満足できる優等生的な芋焼酎」と絶賛していた(苦笑) 癖のない村尾は好きになれなかった。芋らしさが弱くて。
 ブームの弊害といえば供給が需要に追いつかないこと、あとは島酒に多く見られる本末転倒な事態。どういうことかというと、伊豆諸島にある人口200人程度の青ヶ島の島酒・青酎(野生的な芋焼酎!)を地元の人が飲めなくなっていること。地元の農家が、地元の人のために作ってるのに、このブームで島の外に行くようになってしまって…。こういうのは聞いて複雑な気持ちになる…。

黒木:
 (宮崎は材料がいろいろあって、統一感がないことについて)宮崎のブランドを考える委員会を立ち上げましたが、「宮崎らしさ」というのは難しいですね。しかし、先のことを考えてやっていきたい。
小林:
 (鹿児島の芋、熊本の米、大分の麦など)各県ひとつではある…。多様なのが宮崎で、これは“特徴”だと思います。酒だけで訴えるのはダメで、地域性や文化性も含めてやっていかないといけないでしょう。
 あとは、情報の公開性がないとブランドにはなりえない。
田代:
 杜氏が表に出てきていると、安心して飲めます。生産者を明らかにすることが大事。
税所:
 多様な材料で、地元に根付いてほしい。
田代:
 (合成甘味料など)混ぜ物をしてはいけない。中国芋は…。宮崎にこだわるなら、宮崎を大事にしていく姿勢を見せないと。
小林:
 焼酎の飲み手を、自分はかなり信頼しています。中国芋でも、飲み手が納得できるものなら構わないんですよ。
 甲類焼酎は工業製品、乙類焼酎(本格焼酎)は農業製品であることを外してはいけません。農業の一環として作られる発想でないと。
黒木:
 廃液の処理が問題です。原料を作るための肥料にするといったリサイクルを行ったり、地球環境を考えたモノ作りをしないと。
小林:
 宮崎の魅力は多様性、(アルコール度数)20度の文化(県外は25度が多い)。宮崎に皆さんには堂々としてもらいたい。

 焼酎の材料と地域によるブランド性について話しておこう。焼酎は材料ごとに区別されているし、どんな材料かが嗜好の基になっている。「八丈島の芋が好き」なんて言い方をするけど、まずは「芋が好き」であって、なかでも「八丈島のがいい」と捉えるものだろう。地域云々は材料に絡んでいる。
 地域と材料が完全なイコールであったり、ブランド焼酎として認められているものを挙げると「黒糖焼酎(奄美諸島でしか作れない)」「泡盛(沖縄の焼酎)」「球磨焼酎(球磨の米、球磨の水を使って球磨で作られた米焼酎だけが名乗れる)」「壱岐焼酎(麦焼酎の発祥の地・壱岐で作られる焼酎)」。1つの地域で1つの材料が代名詞になっているのは「鹿児島の芋焼酎」「大分の麦焼酎(麦麹を使うのが大分の個性)」「熊本の米焼酎(球磨焼酎と、それ以外の地域の純米焼酎がある)」。芋を語るなら鹿児島、麦なら大分、米なら熊本、黒糖なら奄美、泡盛は琉球といった感じで、材料の本場でもある。ある材料のファンは、ある地域のファンに近いといえる。
 いろんな材料があって、代名詞的なものがない宮崎はどうしても弱い。どんな材料でも話題になれるし、そば焼酎は宮崎オリジナルなんだけど…。「宮崎らしさ」を材料や地域性で訴えるのは難しい。「多様性」は特徴とも言えるが、なりえてもいない。
 宮崎については、鹿児島に近い県南は芋、大分に近い県北は麦や雑穀、熊本に近いあたりは米が主流。そば、とうもろこし、玄米、栗、ピーマンなど材料の様々な焼酎がある。清酒の専門蔵は一つしかない。
 「20度の文化」とあるが、宮崎はアルコール度数20度の焼酎が多い。これは戦後に宮崎産の密造酒が出回っていたことがあって、これに対抗するため昭和28年に酒類特別措置法を作って、特別に税金の安い20度焼酎の販売を許した名残である。
 材料で宮崎ブランドを作るのは無理なので、地域性や文化性に求めることになるし、たとえばここで語れているようなことなど、他のことでやっていくしかない。
Oct27sake_03.jpg

【エンディング】
 ディスカッション後、一般参加者による質問コーナーが行われたんだけど、あるオバちゃんが最初に質問したのが「百年の孤独の名前は由来はなんですか?」だった。あのなあ、オバちゃん…(´д`)ヤレヤレ… まあ、黒木氏はいろいろ話してくれたけど。他は、空気嫁ずに延々と語るお爺さんとか…。
 他の質問にあったのが、新宿の宮崎物産館KONNEに一升瓶の商品が置かれていないこと。これは検討するとのことだった。麦についてもあったが、麦は民間流通になったそうだ(今までは国の買い上げでどこの麦かわからなかったが、土地を指定して買えるようになった)。
 これでシンポジウムは終了。場所を変えて懇親会が行われたんだけど、参加費4000円がイヤで帰った。

 以上。こんなもんです。まあ、参加してよかった。さすがにここまで書いて、もう疲れた…。
 そういえば、今日(11/1)は焼酎ヌーヴォーですな( ゚Д゚)y─┛~~プカー

| | Comments (1) | TrackBack (1)