Sunday, July 03, 2005

最多勝へ! 女性騎手の挑戦

 「最多勝へ! 女性騎手の挑戦」――これは先日(6月29日)、NHK総合の「お元気ですか日本列島」(14:00~17:00)で放送されたコーナーのタイトルだ。そう、女性騎手の最多勝利記録(益田・吉岡牧子元騎手の350勝)にあとわずかと迫った、宮下瞳騎手(名古屋)にスポットライトを当てたものである。
 3レース連続勝利を挙げるなど快調なペースであること、ファンの信頼もあること、体力の劣る女性騎手は直線の追い比べで不利なこと、毎日午前2時から9時まで調教をしていることなどが、インタビューやデビュー時の映像などもまじえて紹介されていた。
 宮下騎手は、いまの時点(7月3日)で通算345勝。あと5勝で記録にならぶ。新記録達成は今月末あたりではないだろうか。自分は西高東低――女性騎手のその後で「年末か来年アタマ」と予想していたので、思っていたよりも速いペースだ。
 NHKで取りあげられるほどだし、記録を達成すれば多くのメディアで紹介されるだろう。話題の少ない地方競馬にあって、うれしいニュースになると思う。

 ところで、宮下JK以外の女性騎手はどうなのだろうか? 今年上半期の成績を調べてみた。

【牧原由貴子(JRA美浦)】170位(177人)
 本年 0勝/16回(勝率0.0%、連対率0.0%)
 昨年 2勝/36回(勝率5.6%、連対率8.3%)
 通算 34勝/809回(勝率4.2%、連対率8.3%)
 ※騎乗ペースは昨年並みも未勝利。
【西原玲奈(JRA栗東)】174位(177人)
 本年 0勝/13回(勝率0.0%、連対率0.0%)
 昨年 1勝/40回(勝率2.5%、連対率5.0%)
 通算 17勝/516回(勝率3.3%、連対率5.6%)
 ※何もかもが昨年以下。
佐藤希世子(ばんえい)】21位(32人)
 本年 14勝/168回(勝率8.3%、連対率16.1%)
 昨年 9勝/139回(勝率6.5%、連対率23.7%)
 通算 82勝/911回(勝率9.0%、連対率21.2%)
 ※半年の時点で昨年以上の成績。人気馬の騎乗もそこそこ多い。
竹ケ原茉耶(ばんえい)】30位(32人)
 本年 1勝/37回(勝率2.7%、連対率5.4%)
 通算 1勝/37回(勝率2.7%、連対率5.4%)
 ※1月5日デビュー。上位人気で結果が出せないのは厳しい。
笹木美典(北海道)】29位(30人)
 本年 0勝/81回(勝率0.0%、連対率4.9%)
 昨年 5勝/184回(勝率2.7%、連対率4.9%)
 通算 7勝/369回(勝率1.9%、連対率4.9%)
 ※騎乗数はそこそこも昨年以下。いまだ未勝利。
千田和江(岩手)】32位(35人)
 本年 1勝/27回(勝率3.7%、連対率7.4%)
 昨年 4勝/66回(勝率6.1%、連対率12.1%)
 通算 11勝/191回(勝率5.8%、連対率8.9%)
 ※昨年以下。4番人気で1勝しているのみ。
皆川真由美(岩手)】30位(35人)
 本年 2勝/44回(勝率4.5%、連対率11.4%)
 昨年 0勝/24回(勝率0.0%、連対率4.2%)
 通算 2勝/68回(勝率2.9%、連対率8.8%)
 ※昨年10月にデビュー。先輩の千田より上の成績。
牛房由美子(浦和)】15位(17人)
 本年 0勝/21回(勝率0.0%、連対率4.8%)
 昨年 0勝/58回(勝率0.0%、連対率0.0%)
 通算 16勝/301回(勝率5.3%、連対率7.6%)
 ※勝てない、乗れない。昨年はなかったが、今年は2着アリ。
平山真希(浦和)】13位(17人)
 本年 1勝/35回(勝率2.9%、連対率2.9%)
 昨年 3勝/92回(勝率3.3%、連対率9.8%)
 通算 18勝/490回(勝率3.7%、連対率10.2%)
 ※ペースは昨年より下。南関は厳しい。
宮下瞳(名古屋)】8位(25人)
 本年 43勝/334回(勝率12.9%、連対率24.0%)
 昨年 46勝/608回(勝率7.6%、連対率14.8%)
 通算 345勝/4681回(勝率7.4%、連対率15.8%)
 ※女性騎手で一人気を吐く。ペースは昨年以上。
池本徳子(福山、旧姓:佐藤)】24位(24人)
 本年 0勝/41回(勝率0.0%、連対率4.9%)
 昨年 10勝/70回(勝率14.3%、連対率20.0%)
 通算 115勝/1371回(勝率8.4%、連対率16.9%)
 ※騎乗数は昨年ペースだが、結果が出ていない。
岩永千明(荒尾)】19位(24人)
 本年 8勝/152回(勝率4.9%、連対率14.8%)
 昨年 22勝/189回(勝率11.6%、連対率26.5%)
 通算 30勝/351回(勝率8.5%、連対率21.1%)
 ※騎乗数は多いものの、結果が…。試練の時か? 勝つのは4番人気以内。
【引退】
 佐々木明美(北海道)、赤見千尋(高崎)

 宮下JK以外の騎手のリーディング順位は下から数えるほうが早い。昨年以上の成績と言えるのは宮下JKとばんえいの佐藤JKぐらいだろう。騎乗ペースも昨年より落ちている騎手が多い。JRAの2名などは目を覆うばかりだ。宮下JKとその他の騎手の差はあまりにも大きい。
 今年はJBCで何かあるようだし、荒尾では昨年同様に女性騎手招待が実施される予定だ。ただ、女性騎手の多くがこんな現状では、どこか寂しいものになりそうな気がしないでもない。

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Wednesday, May 04, 2005

高知競馬に記録を語る資格なし

 3日のオースミレパード出走について、当初「サラブレッド系最高齢出走日本一」と間違ったリリースを流した高知競馬。自分の指摘を受けて「戦後生まれ」に変更した。しかし、これは疑わしきが真実に近づいただけであり、本当に正しいか確認されたものではない。高知競馬のやり方はおかしい。
 自分と高知競馬のやり取りは以下の通り。

(高知競馬)「オースミレパードがサラブレッド系最高齢出走記録達成」というリリースを流す。
 ↓
(自分)27日に知る。「それ、ほんと?」と思う。
 ↓
(高知競馬)公式サイトでも紹介。その根拠は「テイサウンドを上回るから」というものだが、タイトルには「?」が付いていた。
 ↓
(自分)その日のうちに公式サイトで確認。「怪しい?」と思い、詳しい人に聞いてみる。
 ↓
(自分)ヒサトモのことを教えてもらい、詳しく調べて間違いであることを確認。現役の高齢馬やテイサウンドについても一応調べる。
 ↓
(自分)5月1日深夜、ブログの記事を書いて、高知競馬にメールを送る。
 ↓
(高知競馬)翌日の朝、自分の指摘メールを受け取って間違いに気づく。返信を送信。
 ↓
(自分)高知競馬からメールを受け取る。
 ↓
(高知競馬)その日のうちに修正したリリースを流し、公式サイトでも公表。「戦後生まれの最高齢」に変更。ここでもタイトルには「?」が付いていた。
 ↓
(自分)公式サイトで確認。自分のアドバイスとは違うものだった。
 ↓
(自分)高知競馬から改めてメールを受け取る。担当も大丈夫かなと思いながらやっていること、地方競馬の記録を確認するのが困難なことを認める。
 ↓
(自分)高知競馬に返事。ブログの記事に追記。
 ↓
(高知競馬)3日、オースミレパードが出走。取材を受けて、リリースを流す。
 ↓
(メディア)共同通信、時事通信をはじめ多くのメディアが「戦後生まれの最高齢出走」として報道。
 ↓
(自分)今、この記事を書いている。
 高知競馬から「正確な情報の提供、感謝します」と言われたが、自分が教えたのはオースミレパードやテイサウンドより高齢で走った馬がいたこと。彼らの言う「戦後生まれ最高齢」に関する情報は一切伝えていない。
 そして、彼らは自分が指摘をしてから、ろくな確認作業をしていない。テイサウンドを最高齢としていたように、もともとこの記録は怪しいものだし、彼らの持っていた知識や情報も怪しいものだった。戦後生まれならば、30年代以後の出走記録やニュースを洗って確認しないといけないが、それは時間がかかるはずだ。
 結局、「調べた限り」と逃げの言葉を使い、タイトルに「?」を付けた。ところが、高知競馬の情報や新聞の記事を見た読者は断定的に物事を受け取ってしまう。
 自分は、オースミレパードのことは凄いと思う。記事にするなら現役最高齢、もしくは平成以降では最高齢とかでいいだろうと考えていた。日本一や戦後生まれについては「その可能性もある」にとどめておけばいいのだ。

 今日の高知新聞と読売新聞の記事に、こんな一文があった。

 県競馬組合は「今も一番強いクラスにいる馬。人間なら60歳ぐらいだが、中高年の星として頑張ってほしい」とエールを送っている。(高知新聞)
 県競馬組合は「高齢に負けずに元気で走っている姿をぜひ見てもらいたい」とファン獲得に期待している。(読売新聞)
 高知競馬の狙いは話題の馬作り、ファンの獲得。記録の信憑性よりもニュースバリューを取ったということだ。この手の記録なら、走るたびに記録更新となるわけだし。走り続けるうちに、本当に記録を更新してるだろうと思ってるのかもしれない。

 しかし、これだけは言わせてもらう。ろくに調べもしないのに記録達成だと言い張る高知競馬に、記録を語る資格はない――と。

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Monday, March 14, 2005

宇都宮競馬を廃止に向かわせたもの 「新競馬場計画」と「栃木県」と「農水省」

 笠松競馬の問題について「(2回目を)1週間以内には書きたい」はずだったのに、1ヶ月半も経ってしまった(その間に来年度の存続も決まった)。ここ最近はスポーツのキャンプや神楽など宮崎ネタばかりで、競馬ネタを疎かにしてしまった。笠松のことについては「楽しみにしてるよ」と声をかけてもらっている。今月中には書きたい。すみません。
 今回は宇都宮競馬について書かせていただく。

 宇都宮競馬は今日、2005年3月14日で56年の歴史に幕を閉じる。と同時に、北関東から競馬の火が消える。今日は多くの人が競馬場に足を運んで、場内は「祭り」のように活気に満ちているだろう。自分も宮崎から上京して行く予定だったのだが、貧乏人の止むに止まれぬ事情のために断念してしまった('A`)

 宇都宮競馬の廃止までの流れを整理してみよう。
 宇都宮の県営競馬は1948年から始まった。県営競馬は「ドル箱事業」で、財政に400億円近い貢献を果たす。しかし、経営が悪化して98年から単年度赤字を出すようになってしまい、03年度の赤字額は8億5千万円。1日あたりの入場者数は91年の4400人から2040人までに半減してしまった。
 栃木県の県競馬検討委員会は02年の秋に、福田昭夫知事に「05年度までに単年度黒字にできなければ廃止」「経営状況が予想以上に悪化した場合は速やかに廃止」という答申を出している。03年の3月3日には、同じ栃木県内の足利競馬が廃止した。
 04年、状況は悪化する。赤字体質は解消されず、競馬事業のために積み立てていた競馬基金の底が見え始めていた。同じ北関東の高崎競馬も廃止に向かっていた(04年12月31日に廃止)。8月25日には県競馬委員会が「今年度で廃止」の意見を集約。9月15日に関係者団体が作る宇都宮競馬存続委員会が独自の事業改善案と陳情書を福田知事に提出したが、9月30日の県議会総務常任委員会で不採択となってしまう。そして10月19日、福田知事が「税金で競馬の赤字を補てんすることは県民の理解が得られない」との理由で04年度限りでの廃止を表明した。

 自分が宇都宮競馬の廃止を"予感"したのが03年4月。3月の足利競馬の廃止を見てから、「宇都宮競馬場はどうなんだろう?」と思って行ったときだった。月曜とはいえ、北関東桜花賞という重賞の開催日にも関わらず、場内はガラ~ンとして活気がない。「ダメだこりゃ。そう長くはないかも…」とガッカリしながら帰ったのを憶えている。
 "確信"したのが03年12月、とちぎマロニエカップの日。競馬事務所の関係者から、こういう話を聞いた。「競馬基金がこのままでは来年度で無くなってしまうが、借金してまで競馬事業をやるつもりはない」と。
 競馬関係者のメディアでのコメントで県競馬委員の意見集約や知事の記者会見について「驚いた」とか「寝耳に水」といったものを見かけたが、これには違和感を感じずにはいられない。自分が1年前に知っていたのだ。競馬を止めることを。関係者が知らなかったとは考えられない。

 宇都宮が競馬事業を続けるか否かのキーワード「競馬基金」。正式には「競馬事業関係基金」で、これは笠松競馬の存廃問題でも重要なものとなった。笠松競馬は単年度赤字は出しても、累積赤字は出していなかった。赤字分を競馬基金から取り崩して補っていたからだ。基金が無くなりそうになって、一般会計からは補填できないということで廃止が現実的なものとなった。宇都宮競馬も似たような状況と言える。
 宇都宮の競馬基金の残高はどれぐらいなのだろうか。調べてみたら、これが驚きものだった。1997年度(平成9年度)から見てみよう。
 97年度末で「県営競技事業施設整備基金」が124億3730万8057円、98年度末が116億6287万752円、99年度末が99億6257万4263円、00年度末が94億2973万1443円、01年度末が87億8887万5779円。02年度末は「県営競技事業運営基金」というのが5億5820万2602円発生している(これは足利との手切れ金ではないだろうか)。施設整備基金が79億773万8817円なのでトータル84億6594万1419円。03年度末は施設整備基金が69億8691万7311円、事業運営基金が20億1668万6717円でトータル90億360万4028円。
 なんと90億円。これは地方競馬主催者の競馬基金で一番多い額だ。特別区競馬組合(大井)の財政調整基金が02年度末で272億4801万6656円あったが、基金条例を廃止したので03年度末は0円になっている(200億円の内部保留があるので、これを実質的に基金と見ていいが)。岩手が約1700万円、金沢(石川県営)が約24億円、兵庫が約15億円。宇都宮が積み立てた額はかなり大きかったのだ(各主催者の競馬基金については、また日を改めて触れたい)。
 しかし、宇都宮は「最高で約130億円あった積立金もほぼ底をつき、県の一般会計を脅かす状況」(2004年8月26日、毎日新聞)、「今年度末も約7億円の赤字が見込まれ、これまで赤字を補てんしてきた競馬関連基金も残高は2億2000万円とほぼ底をつく見通し」(2004年10月20日、毎日新聞)。基金の大部分が何かで失われるのだ。いったい何のために?
 それが、宇都宮の「新競馬場計画」だ。そして、新競馬場計画で無駄な金を使ったのが「栃木県」であり、県を振り回したのが「農水省」である。

 宇都宮競馬場は、他とは違った事情がある。それは「外厩舎」。一般の競馬場では厩舎を1ヶ所に集めてトレセン化しているが、宇都宮は競馬場周辺に厩舎が点在している(敷地内に8厩舎、周辺に27厩舎ほど)。自分の持っている地図を見ると東部宇都宮線を挟んだ向かい側にも10厩舎ほどあり、さらに離れたバイパスの向うにも2厩舎ある。地図に載っていない場所にもあると聞いている。範囲は広い。競走馬は調教や競馬のため、厩舎から道路を歩いて競馬場に向かう。ちなみに、この宇都宮の外厩舎については2005年3月9日の九スポ(東スポ)の特集で紹介されている。
 この外厩舎が「問題あり」と言われていた。まずは「公正なレースの確保ができない」。住宅地などにある外厩舎は一般人が立ち入りできるからだ。交通上の問題もある。宇都宮の名馬・カネユタカオーが交通事故で死んだのは有名な話。03年の1月27日には新聞配達の女性が乗ったオートバイが調教のため競馬場に向かっていた馬と衝突、女性が死亡する事故が起きている(これは付近の住民に悪いイメージを与えたのではないだろうか)。家畜伝染病予防上の問題も指摘されている。川崎競馬場周辺にも外厩舎があったが、今は小向のトレセンにしかない(川崎の外厩舎跡については、これも日を改めて)。
 この外厩舎問題がかなり以前(1960年代)から問題視されており、農水省が解消を強く指示していた。
 県は壬生町羽生田地区への新競馬場移転計画を立ち上げる。それは、競馬場やトレセンだけでなく、レクリエーション施設も備えた馬事公苑にするものだった。総事業費は470億円。98年には厩舎地区の先行整備に着工している。

 しかし、この計画は翌年に凍結される。理由は「経営状況の悪化」だった。予定地は先行整備だけされて、維持費も毎年かかっている。
 競馬場を建設した場合の建設費が370億円、厩舎地区の先行整備費が80億円。造成費用が18億円。先行整備費と造成費はすでに使われており、しかも「基金からの返済を前提に借金した金」だ。そう、宇都宮競馬の多額な競馬基金は、この借金で消えるのだ。
 競馬基金のマックス値が130億、新競馬場の事業費が470億円。この事業は最初は厩舎地区の移転だけだったが、県会議員が執行部に競馬場の移転も迫り、それを地元や競馬関係者も指示、県もそれを受けたと下野新聞の特集にはある。「見通しが甘すぎ」「バカだ」としか言いようがない。
 さらに、外厩舎の解消を指示していた農水省が態度を変えている。宇都宮の競馬事業の抱える課題について整理した資料に、新競馬場整備についてこんな記述がある。「公正確保、防疫上問題がなければ、内厩舎にこだわらないとの確認を農林水産省から得た」。この変化は宇都宮の悪い経営状況のせいかもしれない。しかし、農水省が何も言わなければ、この無謀な計画は起こらなかったのではと思う。

 単年度赤字を解消さえすれば、黒字にさえすれば競馬は続けれた。それができなかったのだから、主催者も競馬関係者もそれをしなかったのだから(足を引っ張っていた人たちもいるし、この期に及んで金を取るだけ取ろうとしている人もいると聞いている)、廃止は止むを得ないと言える。活気の無い競馬場を思い浮かべると、それは強く思う。存続委員なんてものを立ち上げるのが遅すぎたのは危機感が無かったからだし、ジョッキーや調教師ら関係者もプロとして客を呼ぶことをどれだけしたのか。
 しかし、新競馬場計画さえなければ、栃木県や農水省がちゃんとしていれば、北関東競馬が今日で終わることはなかった。
 個人的な話だが、自分は宇都宮との相性はなぜか良かった。万馬券も当てたし、馬券についてはいい思いをさせてもらった。マズいけど、100円焼きそばは必ず食べた。知り合いの記者は「宇都宮競馬場が好きなんですよね」と言っていた。ベラミロードが東京盃をタイレコードで勝ったときは、本命だったけどビックリした。上山競馬場が廃止したとき、打ち上げの席で実況の藤さんに足利競馬の話や、足利の伝説的名手・福田三郎さんの話を聞かせてもらった。自分が宇都宮に、競馬を観に行くことはもうない(早い内に行ければ外厩舎とか見たいし、話を聞きたい人がいる)。
 それにしても、国政は地方競馬をいつまで見殺しにするのだろうか。

【参考】
下野新聞 連載「凍るひづめ」(2004年10月21日~27日)
下野新聞 特集「宴のあと 第5回 新競馬場計画」(2002年8月19日)
2001年12月10日の入場門 第1回とちぎマロニエカップ。ビーマイナカヤマがノボジャックに勝った。自分の懐はウハウハに
2003年4月14日北関東桜花賞。桜が咲いていた コースを馬が走っても、スタンドとラチ沿いはガラガラ…
2003年5月19日。ミスターピンク・内田利雄 2003年12月9日。とちぎマロニエCを勝ったビワシンセイキと横山典弘

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Thursday, January 20, 2005

西高東低――女性騎手のその後

 (これは、10/20に荒尾で行われた全日本レディースカップの後の成績の変化をもとに、女性騎手の現状などを考えてみるものです)

 10月20日に荒尾競馬場で行われた全日本レディース招待競走。朝の記者会見で「女性騎手が交流する意義は?」という質問があった。北海道の佐々木明美JKが悩みに悩んで、こう答えた。「女性というハンデを持ってレースをしてますけど、お互いに刺激にもなりますし、女性のレースのレベルや向上心が上がったり。そういう面ではいいことだと思います」と。
 その言葉どおりになったのだろうか? そうならば10月20日以降に何かしら変化が出ているはず。
 というわけで、全日本レディースに参加していた騎手たちの成績を調べてみた。10月20日以前のものと、2ヵ月以上経過した後の成績を。「勝ち星はいくつ挙げているか?」「騎乗回数はどうか?」「今年の勝率や連対率は上がっているか?」という視点でちょっとした評価も付けてみた。
 参加しなかった女性騎手2人――ばんえいの佐藤希世子JK、レディースの4日前にデビューした岩手の皆川真由美JKの成績も調べた。あと、女性ではないけど、3年半前にデビューしてから未だに未勝利の某騎手もオマケで。

≪全日本レディース参加騎手≫
【牧原由貴子(JRA美浦)】9/21 → 12/20(地方での成績除く)
 本年 2勝/22回(勝率9.1%、連対率13.6%) → 2勝/36回(勝率5.6%、連対率8.3%)
 通算 34勝/779回(勝率4.4%、連対率8.6%)
                → 34勝/793回(勝率4.3%、連対率8.4%)
 ※ダウン評価。騎乗数が少なく、荒尾以降勝ち星をあげていない。
【西原玲奈(JRA栗東)】10/12 → 12/27(地方での成績除く)
 本年 1勝/34回(勝率2.9%、連対率5.9%) → 1勝/40回(勝率2.5%、連対率5.0%)
 通算 17勝/496回(勝率3.4%、連対率5.8%)
                → 17勝/502回(勝率3.4%、連対率5.8%)
 ※ダウン評価。2ヵ月半で騎乗数が6回だけ。騎手として危機状態?
佐々木明美(北海道)】10/19 → 12/27
 本年 6勝/237回(勝率2.5%、連対率10.1%)
                → 7勝/270回(勝率2.6%、連対率9.3%)
 通算 148勝/2625回(勝率5.6%、連対率12.1%)
                → 149勝/2658回(勝率5.6%、連対率12.0%)
 ※評価変わらず。荒尾の後に1勝している。
笹木美典(北海道)】10/19 → 12/27
 本年 4勝/156回(勝率2.6%、連対率4.5%)
                → 5勝/184回(勝率2.7%、連対率4.9%)
 通算 6勝/260回(勝率2.3%、連対率4.6%)
                → 7勝/288回(勝率2.4%、連対率4.9%)
 ※評価変わらず。荒尾の後に1勝している。
千田和江(岩手)】10/19 → 12/27
 本年 4勝/46回(勝率8.7%、連対率13.0%)
                → 4勝/65回(勝率6.2%、連対率12.3%)
 通算 10勝/144回(勝率6.9%、連対率9.0%)
                → 10勝/163回(勝率6.1%、連対率9.2%)
 ※ダウン評価。荒尾の後は未勝利。
赤見千尋(高崎)】10/19 → 12/27
 本年 14勝/192回(勝率7.3%、連対率10.9%)
                → 16勝/241回(勝率6.6%、連対率10.0%)
 通算 86勝/1969回(勝率4.3%、連対率9.0%)
                → 88勝/2018回(勝率4.4%、連対率9.5%)
 ※評価変わらず。騎乗数はそこそこで、2勝している。
牛房由美子(浦和)】10/19 → 12/27
 本年 0勝/51回(勝率0.0%、連対率0.0%) → 0勝/58回(勝率0.0%、連対率0.0%)
 通算 16勝/273回(勝率5.9%、連対率8.1%)
                → 16勝/280回(勝率5.7%、連対率6.9%)
 ※下がりようのない最低評価。今年は折笠と同じ。荒尾では3着があったけど。
平山真希(浦和)】10/19 → 12/27
 本年 3勝/77回(勝率3.9%、連対率10.4%)
                → 3勝/92回(勝率3.3%、連対率9.8%)
 通算 17勝/440回(勝率3.9%、連対率10.9%)
                → 17勝/455回(勝率3.7%、連対率10.8%)
 ※ダウン評価。同じ浦和でも、折笠や牛房よりはマシだけど。
宮下瞳(名古屋)】10/19 → 12/27
 本年 34勝/475回(勝率7.2%、連対率14.5%)
                → 45勝/605回(勝率7.4%、連対率14.7%)
 通算 290勝/4214回(勝率6.9%、連対率15.1%)
                → 301勝/4344回(勝率6.9%、連対率15.1%)
 ※アップ評価。例年以上で、荒尾以後もグッド。全日本アラブGPにも参戦。
佐藤徳子(福山)】10/19 → 12/27
 本年 7勝/57回(勝率12.3%、連対率17.5%)
                → 10勝/70回(勝率14.3%、連対率20.0%)
 通算 112勝/1317回(勝率8.5%、連対率17.2%)
                → 115勝/1330回(勝率8.6%、連対率17.3%)
 ※アップ評価。勝率の高さは女性騎手ナンバー1。
岩永千明(荒尾)】10/19 → 12/27
 本年&通算 14勝/113回(勝率12.4%、連対率28.3%)
                → 22勝/184回(勝率12.0%、連対率26.6%)
 ※アップ評価。アレの後も勝ち星を重ねて20勝達成。連対率の高さはナンバー1。
≪現役参考≫
佐藤希世子(ばんえい)】12/27
 本年 9勝/138回(勝率6.5%、連対率23.9%)
 通算 68勝/742回(勝率9.2%、連対率22.4%)
 ※デビュー直後はテレビにも取りあげられた。騎乗数は以前より減った。
皆川真由美(岩手)】12/27
 本年&通算 0勝/23回(勝率0.0%、連対率4.3%)
 ※2004年10月16日デビュー。12月に入って2着1回。
折笠豊和(浦和)】12/27
 本年 0勝/86回(勝率0.0%、連対率0.0%)
 通算 0勝/237回(勝率0.0%、連対率2.5%)
 ※2001年6月デビュー、冨田厩舎所属の未勝利騎手。2004年は3着さえ無し。

 勝ち星を挙げているのが宮下(11勝)、岩永(8勝)、佐藤(3勝)、赤見(2勝)、佐々木(1勝)、笹木(1勝)。騎乗回数は宮下130回、岩永71回、赤見49回、佐々木33回(北海道は11月でシーズン終了)、笹木28回(11月でシーズン終了)、千田19回、平山15回、佐藤13回、牧原14回、牛房7回、西原6回。年間勝率アップは佐々木、笹木、宮下、佐藤。連対率アップは笹木、宮下、佐藤。
 一番評価したいのは騎乗数、勝利数ともに断トツで、勝率も連対率も(少しだけ)上がっている宮下JK。福山の全日本アラブグランプリに参戦するなど、女性騎手では一番の活躍と言っていい。つづいて、レディース優勝者の岩永JK。騎乗数にも恵まれ、デビュー半年ほどで20勝をクリアした(3年半で0勝の騎手もいるのにね…)。騎乗回数は少ないものの、3勝を挙げている佐藤JKもなかなか。赤見JKは騎乗回数のわりには勝ち星が少ない。北海道の2人は11月でシーズンが終わっているので、評価はとりあえず変わらず。他の騎手は勝利を挙げていないし、騎乗数も少ないので、良い評価はできない。
 アップ評価は西日本の3人のみ(JRAの西は除く)。東日本のほうが騎手の数は多いけど、女性騎手は「西高東低」という状況だ。
 そして…。残念ながら、佐々木騎手の言葉どおりにはなっていなかった。刺激になったとも、女性のレースのレベルや向上心が上がったとも思えない結果だ。

 女性騎手たちの、各地でのリーディング順位を調べてみた。

≪リーディング≫12/27
牧原由貴子(JRA美浦) 140位/166人
西原玲奈(JRA栗東) 153位/166人
佐藤希世子(ばんえい) 28位/34人
佐々木明美(北海道) 25位/30人
笹木美典(北海道) 27位/30人
千田和江(岩手) 33位/38人
皆川真由美(岩手) 37位/38人
赤見千尋(高崎) 12位/18人(北関26位/36人)
牛房由美子(浦和) 16位/17人(南関100位以下)
平山真希(浦和) 14位/17人(南関100位以下)
折笠豊和(浦和) 17位/17人(南関100位以下)
宮下瞳(名古屋) 13位/30人(東海21位/57人)
佐藤徳子(福山) 22位/25人
岩永千明(荒尾) 16位/25人(九州32位/50人)

 ほとんどがリーディング下位で、下から数えるほうが早い。これが女性騎手の現状だ。
 健闘と言えるのは宮下JKと岩永JKの2人のみ(甘く見れば赤見JKも)。岩永JKは5月デビューなので、16位という順位を額面どおりには受け取れない。彼女のペースは年間約37勝に相当するもので、これはリーディング12位に位置づけできる。
 それにしても、女性騎手はどうしてこうも苦戦しているのだろうか。所属厩舎の成績が悪いから? 所属厩舎のリーディングを調べてみた。

≪所属厩舎のリーディング≫
JRA美浦・増沢末(牧原由貴子) 51位/227厩舎
JRA栗東・須貝彦(西原玲奈) 40位/227厩舎
ばんえい・尾瀬富(佐藤希世子) 6位/40厩舎
北海道・若松平(佐々木明美) 9位/41厩舎
北海道・中村光(笹木美典) 22位/41厩舎
岩手・菅原右(千田和江) 3位/44厩舎
岩手・千田知(皆川真由美) 28位/44厩舎
高崎・畠中正(赤見千尋) 31位/38厩舎(北関66位/83厩舎)
浦和・牛房榮(牛房由美子) 32位/38厩舎(南関100位以下)
浦和・広瀬龍(平山真希) 35位/38厩舎(南関100位以下)
浦和・冨田藤(折笠豊和) 27位/38厩舎(南関100位以下)
名古屋・竹口勝(宮下瞳) 31位/52厩舎(東海48位/88厩舎)
福山・戸川吉(佐藤徳子) 16位/35厩舎
荒尾・幣旗治(岩永千明) 6位/25厩舎(九州9位/62厩舎)

 リーディング上位の厩舎もある。成績の奮わないばんえいの佐藤JK、岩手の千田JKはそういう厩舎に所属している。彼女たちは(競走馬の質、量ともに)機会を与えてもらっていない、もしくは応えていないということなのだろう。
 宮下JKは所属厩舎よりも多い勝ち星を稼いでいる(つまり、他厩舎の馬でも勝っているということ)。
 というわけで、厩舎の成績とは関係ないようだ。厩舎と何か関係あるとすれば、調教師の「人を育てよう」とする気概と上手さではないだろうか。

 女性騎手が苦戦している理由。2つ考えられる。
 1つ目は「騎手としてのスキルが低い」。それは騎乗技術、体力、判断力、闘争心など総合的なことで。ランク下位の騎手だと騎乗機会が減るので、技術を上げたり、経験を積む機会も減るという悪循環に陥る。JRAの2名なんかは思いっきりはまっている。
 2つ目は「女性というハンデ」。これは、最初に触れた記者会見で佐々木JKが使っていた言葉だ。サラブnet2001年8月10日のコラム「女性騎手、懸命の手綱・中央競馬にわずか5人」にこうある。

 競馬界、特にトレセンの中は、今時珍しい男性優位社会。JRAでは女性調教師はゼロ、調教助手やきゅう務員を合わせても約100人に過ぎない。同程度の技量の持ち主でも、女性騎手にはより高いハードルがある。
 女性騎手への偏見や男性が優位に見られる(もしくは扱われる)ことが多いのだろう。真っ先に思いつくのは騎乗確保のための営業面での苦労。人脈を築くだけでも、思っているよりも大変なのかもしれない。
 引退した女性騎手のデータを調べてみた(JRAの騎手や、通算350勝の吉岡牧子元騎手(益田)のは入れてないけど…)。

≪引退参考≫
辻本由美(ばんえい) 50勝/415回(勝率12.0%、連対率22.2%)
安田歩(北海道) 125勝/1468回(勝率8.5%、連対率18.4%)
石川夏子(岩手) 58勝/1118回(勝率5.2%、連対率11.4%)
佐々木亜紀(岩手) 29勝/773回(勝率3.8%、連対率8.7%)
藤塚聡子(新潟) 12勝/310回(勝率3.9%、連対率8.4%)
米田真由美(高崎) 149勝/1994回(勝率7.5%、連対率15.6%)
鈴木久美子(船橋) 14勝/423回(勝率3.3%、連対率6.6%)
鈴木千予(船橋) 5勝/275回(勝率1.8%、連対率5.1%)
溝邉悦代(船橋) 17勝/345回(勝率4.9%、連対率11.0%)
山本泉(大井) 2勝/243回(勝率0.8%、連対率3.3%)
戸川理彩(川崎) 21勝/489回(勝率4.3%、連対率9.2%)
宮岸由香(金沢) 108勝/1718回(勝率6.3%、連対率14.7%)
山上由紀子(金沢) 46勝/1014回(勝率4.5%、連対率11.1%)
中島広美(笠松) 120勝/1860回(勝率6.5%、連対率15.6%)
白津万里(福山) 46勝/1198回(勝率3.8%、連対率9.4%)
徳留五月(高知) 12勝/337回(勝率3.6%、連対率8.3%)
小田部雪(中津) 196勝/2754回(勝率7.1%、連対率16.3%)
篠田幸子(中津) 6勝/111回(勝率5.4%、連対率15.3%)

 ほぼ、平凡な成績に終わってしまっている。現役騎手のデータも含めてみると、JRAと南関東が特に奮わない(騎乗数の少なさに注目)。騎手の層が厚いこともあるけど、その地域の馬社会が大きいことも関係あるのだろうか。

 自分としては、女性騎手に活躍してほしい。活躍すれば、世間の注目や関心は同じレベルの男性騎手よりもずっと高いはずだ。ここまで「女性としてのハードル」に触れてきたけど、「女性だからこそのチャンス」もあるということだ。しかも中央競馬でなら、同じ男女平等の競技「競艇」での女性選手の活躍より大きいものなると思っている。

 ここで、競艇について触れておこう(ちなみに、自分は競艇の電話投票を持ってるけど、そんなには詳しくないっす…)。
 競艇は1952年4月6日に長崎県の大村競艇場で初めて開催された。この頃から女性の選手はすでにいて、現在は約1500人中約130人が女子。1割ほどで競馬よりはずっと多い。平均レベルは男子に劣るものの、日高逸子や山川美由紀などトップクラスは男相手でもヒケは取らない。2001年のSG・グランドチャンピオン決定戦では寺田千恵が優勝戦に進出している(1号艇だった。舟券しこたま買うもハズレ。進入が深すぎたんだっけ?)。女性だけの「女子リーグ戦」があり、2004年には23回行われている。頂点はGI・女子王座決定戦。レース体系も環境も、競馬よりはずっと女性に優しい…と思う。
 ランク下位の選手に対してはどうか? 宇野弥生という選手を見てみよう。数年前に16歳という、史上最年少でデビューした選手だ(テレビ番組でやってた)。クラスはB1で下のほう。昨年の賞金王・田中信一郎と女子のトップ・寺田千恵と比較してみるといい。1~6着それぞれの傾向がさすがに違う。しかし、出走回数に注目(2004年5月から半年間)。田中が114回、寺田が120回、宇野は72回。競馬での上位騎手と下位騎手ほどの開きはないはずだ(上位の選手でも競艇は1日に1回、もしくは2回出走だから…というのもあるけど)。2005年1月11日時点でのあっせん情報を見ると向う1ヶ月間で2シリーズ、日数にして9日間参戦する予定になっている。競艇は、競馬よりは下位の選手に優しい…と思う(でも、何かクリアできなかったら引退だったっけ?)。
 女性選手について、競艇が競馬よりも優れている点は3つ。「選手数が多い」「女性だけのシリーズがある」「下位でも出走機会は少なくない」である。

 これをヒントに、女性騎手が競馬で活躍するための方法を考えてみよう(長ったらしく書いてるから、脳味噌が疲れてきた('A`))。
 まずは「女性騎手の数が増える」。これは「調教師や厩務員など、競馬社会での女性の数が増えること」でもある。男性優位が変わるし、騎手の数さえ増えれば女性のスーパージョッキーが出てくる可能性も高まる(そんな騎手の登場が待ち遠しい。オッパイジョッキーなら尚GOODなのです('A`))。スーパージョッキーが出れば、それに憧れて騎手を志す子が増えて…という好循環にも入るだろう。
 次は「女性騎手の招待競走を増やす」。今は荒尾の全日本レディース招待が年1回行われるだけ。これを年4回でも6回でもいいので、各地でリーグ戦として行えないだろうか? 今回の検証で向上心アップにも刺激にもならないことがわかったけど、回数を増やせばちょっとは変わるかもしれない。少しでもいいので、女性騎手の騎乗機会や注目を浴びる機会を増やしたいというのもある。WSJSなんかと違ってランク下位の騎手によるものなので騎乗技術で魅せるというのはないけど、(全国発売もOKな)興行としてはいける。それは、あの荒尾の台風のなかでの盛り上がりを見て感じたことだ。
 3つ目は「若手騎手の実戦育成システム」。競艇だと主催者があっせんするので、若手でもランク下位でも出走機会には困らない。しかし、競馬では騎手の自力によるものが大きい。主催者レベルであからさまなことはできないし、することもないとは思う。JRAでは若手騎手だけのレースをやっていた。地方競馬でもキャリアの薄い騎手によるレースを、1日に1回だけでもやれないだろうか。
 騎手本人の努力が一番ではあるけど、女性としてのハードルは周りが低くしないといけない。

 最後に、今いる現役騎手について。
 JRAの2名は相当に厳しい。藤岡隊長風に言えば「う~~ん、厳しいぃ~。これは、厳しい…」。週に1回、人気の低い馬に乗ってるだけでは…。
 JRAだけでなく、南関など層の厚い地域の騎手もキツイだろう。
 赤見JKは高崎競馬廃止の日、最後のレースを勝って号泣していた。自分が見た6レースでは2着だったし、この日は大活躍。終わったあともずっとサインに応えたり、ゴーグルなどを配ったり…。12月7日の毎日新聞に彼女の記事が掲載されていたので見て欲しい。彼女の移籍情報は聞けなかった。
 宮下JKは、このペースなら年末か来年初めに吉岡牧子元騎手の通算350勝に届くはず。現在の第一人者なので、記録を達成しても続けてもらいたいとは思う。
 岩永JKは、荒尾に行ったとき「この競馬場の、みんなの娘なんだな~」と感じた。今現在は騎乗機会に恵まれているし、このまま順調に成長して欲しい。

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Wednesday, January 19, 2005

笠松競馬、問題シリーズ(1) 社説では「存続」、検討委員では「廃止」の新聞社

 社説とは個人の意見でなく、あくまでも新聞によるその時々最高と考えた結論である(「実践ジャーナリズム読本」、読売新聞社調査研究本部)――。
 2004年12月27日付けの中日新聞に「再生の手だてを尽くせ」というタイトルの社説が掲載された。まずは、この社説を読んでもらいたい(リンクをクリック♪)。ぶっちゃけ「地方競馬は瀕死の状況だけど使い捨てはダメ、関係者は存続に向けて頑張れ」ということか。存続を支持する内容である。
 批判の対象となっている「使い捨てへの論議」とは、笠松では「笠松競馬経営問題検討委員会」に当たる。同委員会は9月13日に「競馬事業を速やかに廃止すべき」という中間報告をまとめた。ある雑誌に載ったルポの言葉を借りれば、これが「激震」だったらしい。11月30日には同じ「廃止すべき」の最終結論をまとめている(民間参入については「具体案が出た段階で検討すべき」)。
 この検討委員会の委員28人の顔ぶれを見てみよう(敬称略)。
【経営診断専門家】
 加藤博(日本公認会計士協会岐阜県会長)
 丹下忠彰(名古屋税理士会岐阜南支部長)
【法律専門家】
 端元博保(岐阜県文書法務室法務顧問)(弁護士)
【学識経験者】
 大山勝(全国公営競馬主催者協議会専務理事)
 金城俊夫(岐阜大学名誉教授)
 昇秀樹(名城大学都市情報学部教授)
 吉田三郎(岐阜県環境審議会長・県老人クラブ連合会長)
【報道機関】
 金川五郎(岐阜新聞社編集局長)
 高島良樹(中日新聞社取締役・中日スポーツ総局長)
 古谷俊明(中日新聞社岐阜支社長 H16.9.31まで)
 金森昭夫(中日新聞社岐阜支社長 H16.10.1まで)
【経済界】
 大池裕(岐阜県農業協同組合中央会長)
 清水義之(岐阜県商工会議所連合会長 H16.10.31まで)
 小島伸夫(岐阜県商工会議所連合会長 H16.11.1から)
 辻正(岐阜県中小企業団体中央会長)
 山田良造(岐阜県商工会連合会長)
【観光レジャー】
 岩田光治(日本旅行業協会岐阜地区会長)
 桑田宜典(岐阜県観光連盟会長)
【県民代表・県議会】
 戸部一秋(岐阜県議会農林商工委員会委員長)
【県民代表・市議会】
 小林ひろし(岐阜県市議会議長会長)
【県民代表・町村議会】
 田中寿(岐阜県町村議長会長 H16.8.11まで)
 田中和義(岐阜県町村議長会長 H16.8.12から)
【県民代表・女性】
 金子輝子(岐阜県商工会女性部連合会長)
 森内幸(岐阜県商工会議所女性会連合会長)
 森川幸江(BPW岐阜クラブ会長)
【県民代表・青年】
 近藤謙次(岐阜県青年のつどい協議会理事長)
 堀恭敏(日本青年会議所岐阜ブロック協議会長)
【県民代表・高齢者】 
 (吉田三郎)(県老人クラブ連合会長)(学識経験者委員として就任)
 お気づきだろうか? 報道機関の代表として中日新聞社の幹部3人が加わっているのである。しかも、高島氏は廃止の中間報告を出した小委員会(8人)のメンバーでもある(岐阜新聞社の金川氏も)。
 幹部が3人いる検討委員会で「廃止」としながら、社説で「存続」を訴える――これはどういうことなのだろうか? 中日新聞社の代表が、社説で言うところの「使い捨ての議論」をしているのだ。この社説は、他にも首をかしげたくなる部分がいくつかある。

 じつは、1月5日に中日新聞社宛てに、今回書いたようなことをメールで送った。しかし、2週間経っても何の回答もない。じらしプレイなのか、放置プレイなのか、どっちかは知らないが…(相手にされてないだけ?)。僕ちゃん、我慢できなくなりました(ToT)
 「アナタ、どういうことなの? ふざけないで!」とツッコミたい報道機関の記事には気をつけたい(気になるコラムを見かけたし)。

 ところで。
 自分は首をかしげたくなる部分の疑問を1つの文に集約して、中日新聞社へのメールに次のように書いた。

 この社説を書かれた方や、笠松競馬の取材をされている方々は「笠松競馬経営改善計画策定委員会」というのはご存知なのでしょうか。
 「笠松競馬経営改善計画策定委員会」とは何か? それは第2回でギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!! すんごく長くなるかもしれないけど、1週間以内には書きたい。挫折しそうな心にムチ打って…('A`)

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Saturday, November 27, 2004

川崎競馬『レディ・ジョーカーカップ』の“日本初”は間違い

 まずは、ヤフーニュースに載っていた11/20付けの毎日新聞の記事を見て欲しい。タイトルは『川崎メーンレースでレディー・ジョーカーカップ』。

 直木賞作家・高村薫さんのベストセラーで映画化された「レディ・ジョーカー」(平山秀幸監督、製作委員会・毎日新聞社など)の公開を記念し、ロケ地の川崎競馬場(川崎市川崎区)で25日、「レディ・ジョーカーカップ」がメーンレースで行われた。映画のタイトルが競馬のレース名になるのは日本初という。
 12月11日の全国公開に向け、映画のPRと競馬の観客増を狙って実現した。タイトルにちなんで牝馬限定レース。観衆約6000人が歓声を上げ、レースを楽しんだ。
 刑事役で映画デビューする俳優の徳重聡さん(26)が、優勝した1番人気のノーススポットに騎乗した左海誠二騎手らに優勝杯を手渡した。徳重さんは「今日のレースのようにどきどきできる映画もぜひ見て下さい」とアピールした。【馬場理沙】

 自分はこの記事を見た瞬間、「(´゚д゚`)えっ?」となった。それは“映画のタイトルが競馬のレース名になるのは日本初”という部分。これは間違いだ。
 8月3日の高知競馬、ハルウララの姉妹対決が話題になったあの日。ソニー・ピクチャーズの提供で『スパイダーマン2特別』というレースが行われている。以下、eiga.comに載った記事からの引用。タイトルは『ハルウララをスパイダーマンが応援!「勝つことだけが、愛なのか。」』。

 負けっぱなしの競走馬ハルウララに、日米で大ヒットを飛ばす映画界の“勝ち組”スパイダーマンが応援に駆けつけ、8月3日、ハルウララが出走する高知競馬場で「スパイダーマン2特別」レースが開催された。
 同レースは、当日行われた全11レース中の第7レース。ハルウララが出走する第9レース「ハルウララ・チャレンジカップ」の前に、スパイダーマンが場内を席巻した。公開中の映画「スパイダーマン2」のキャッチコピー「偽ることが、愛なのか。」を「勝つことだけが、愛なのか。」に、ポスタービジュアルに描かれるヒロイン・MJをハルウララに差し替えたパロディ看板や横断幕が設置され、さらに10頭の出走馬すべてがスパイダーマンのメンコ(覆面)を、スタッフもスパイダーマンTシャツを着用し、ゲームコーナーやフォトコーナーも設けられるなど、「スパイダーマン」による競馬場ジャックという趣。

 じつはこの日、自分は高知競馬場にいたし、高知競馬の公式サイトのデジカメレポートに画像を提供させてもらっている。看板や垂れ幕、そしてメンコまで用意していて楽しいレースだった。あの売名行為とも言える“引退会見”のせいで、お茶の間に報道されることはなかったけど…。
 まあ、ともかく。日本初が何かは知らないが、川崎の『レディー・ジョーカーカップ』が日本初でないことは間違いない(日本の映画としては初めてなのかな?)。川崎競馬のリリースが違ってたのか、この記事を書いた記者が間違ったのかも知らない。でも、間違いはしっかり指摘しておくぜ( ゚Д゚)y─┛~~プカー

 P.S.
 じつは『レディー・ジョーカー』の撮影をしてたとき、川崎競馬場にいた。場外発売の日で、スタンド前にクレーン車とかあって大掛りだった。ああ、あれだったんだ…。

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